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【メディア掲載のお知らせ】読売新聞全国紙でゆず代表西村の取材記事(子どもの姿勢に関する記事)が掲載されました

読売新聞をご購読の方は、ぜひお読みくださいね。

こういった取材を受けていて、いつも思うことがあります。

それは、「発達特性のあるお子さんは、体や運動発達の課題が結構あるのに、あまりその問題に気付かれていない」ということです。

 

例えば、低緊張、ボディイメージの弱さ、運動コントロールの難しさ、不器用(発達性協調運動障害)、目のコントロールの弱さ、など、沢山課題はあるのです。

そして、「言葉が出ない」という課題も、実は運動発達が十分行えていないことに由来していることも多々あるのです。

ですが、「言葉が出ないから、言葉のレッスンをする」「発語がないから、言語聴覚士さんにかかる」といったように、「今するべきではないことを、させてしまう」という事例の多いこと。

 

例えばよく伺うのが「言葉が出ていないのに、言語聴覚療法ではなく、なぜか作業療法で見てもらうことになりました」「言語聴覚士さんに見てほしかったのに、先に感覚統合を行うことになりました。なんで?」といったご質問。

実は、言葉が出るまでに、整えておかないといけないことがあるのです。

作業療法(感覚統合を含む)に先にかかるということは、お子さんのレベルが、「まだ言葉のレッスンに入る前の段階にある」ということなのです。

 

つまり、感覚統合が整って、ボディイメージや目のコントロール力が育ち、姿勢がよくなり、体の使いこなしが上達して、それからやっと言葉が育っていく、という順番なのですね。

ですから、感覚統合が上手く図れていないお子さんや、ボディイメージが弱い、運動コントロールが弱い、などの課題があるお子さんに、いきなり言葉の練習をしても、さほど効果はでない、ということなんですね。

 

だからこそ、運動発達については、「歩けているからそれで問題ない」というのではなく、きちんと発達しているか見てあげる必要があるのです。

実は、1歳くらいの年齢でも、運動発達を見れば「将来自閉症スペクトラムの特性が出そうだな」「何らかの特性がありそうだな」ということが分かります

経験値の少ない理学療法士だと分からないかもしれませんが、経験がある理学療法士だと分かります。私も歩く様子や座る姿勢などを見ればすぐに分かります。

だからこそ、運動発達を丁寧に評価してあげることが重要なのですね。

もちろん課題があれば、それに対する手立ても必要なのは言うまでもありません。

作業療法士や理学療法士にお子さんの体の課題に合ったプログラム(セラピー)を実施してもらうことが大切です。

ちなみに、運動療育でよくやるサーキットトレーニングなどは、さほど効果はありませんのでご注意を(きちんとセラピストによる評価を受けた上で、プログラムを実施してもらってください。単なる運動ではダメですよ)。

 

さて、新聞の取材記事内容については、もう少し深堀りしてYouTubeでも解説したいと思います。

言葉やソーシャルスキルのレッスンの前に整えておくべきこと、見ておくべき運動発達のポイントなどについても、動画ではご紹介したいと思います。

お楽しみに!