
「埼玉県自閉症協会様」からご依頼をいただき、2023年1月28日(土)に開催された研修会にオンラインで登壇させていただきました。
講師は、ゆずのおっちゃんと、ゆず言語聴覚士むぎちょこです。うーん、贅沢ぅ〜♪(自分で言うな(爆))
埼玉県自閉症協会様は、埼玉県に在住する自閉スペクトラム症(自閉症・高機能自閉症・アスペルガー症候群等)のお子さんを持つご家族様が中心となって運営されている「家族と支援者の会」です。

ご依頼いただいたテーマは、「自閉症スペクトラム症の基礎知識と特性の捉え方、手立ての考え方〜我が子がもっと愛しくなるためのヒント〜」です。
保護者の方をメインに支援者の方もご参加されました。

自閉症スペクトラムと一言でいっても、色々な特性があり、その子その子にあった手立てを行っていくことが大切ですし、また手立てを考えるためには、お子さんを適切に評価することが大切です。
そこをすっ飛ばして、手立てを講じてしまうと、いくら療育に年月をかけても効果は出ません。
また、我が子を理解するためには「自閉症スペクトラムの基礎を知っておくこと」「特性を理解してあげること」が大切になりますが、「どう考えれば、我が子を理解することにつながるのか」のヒントなどについてもご紹介しました。
※特性をなくし、定型発達のお子さんと「同じにする」ことは、医学的に見て不可能です。「定型発達のお子さんにします!」ということを謳っている療育があるなら、それは騙されています。
また具体的な手立ての方法として、ゆずで実践している方法(ゆずの手法)もご紹介し、日常の中でご活用いただけることを意識しながらお話をさせていただきました。
少しだけ当日のスライドをご紹介します。



また、最後に「本当に意味のある療育とは」というテーマで、「良い療育事業所を選ぶコツ」「行かないほうがいい療育事業所」などについて、また「効果的な療育を受けるために保護者として知っておくべきこと」などについても、お話させていただきました。
少しだけそのスライドもご紹介しますね。

「できないことをできるようにさせます!」なんて療育は効果ゼロどころか、かなりマズイです。
神戸だけでなく全国的に見ても、そこに気づいていない保護者の方がものすごく多い傾向があります。
時間は有限です。また同じだけ時間は与えられています。
この限られた時間を、どのように使うかは、その人の考え方に依ります。
療育に割く時間も、有限だからこそ、きちんと見極めていく必要がありますね。
後で「しまった!」と思わないように今からきちんと考えていくことが大切です。
要は「色々な情報に惑わされず、自分(保護者の方)の意思を持って、我が子に合った療育事業所を選ぶ」ということ。
そのためには、「正しい知識を仕入れておくこと」が大切です。
一言でいうと、「賢い保護者になろう」ということです。
言うなれば、療育に関しての情弱(情報弱者)になると損しますよ、ということですね(ただし検索結果には、嘘の情報もたくさんあるので、本物を見抜く目は必要です)。
埼玉県自閉症協会で学ばれている保護者の方々には、本当に効果的な、意味のある療育を受けていただきたいという思いから、こういった「療育を見抜くコツ」についてのお話も入れさせていただきました。
事前にいただいていたご質問も本当に「良い質問ですね!」というものばかりでした。
もちろん、ご質問にも丁寧にお答えさせていただきました。

できないことを指摘するだけなら、誰でもできます。
また、「縄跳びができないから縄跳びの練習をさせる」なんてことも、誰でもできます(こんなことをしていても効果ないけど、一見魅力的に見えるので保護者の方が騙されやすい部分です)。
大切なのは、できないことをできるようにすることではありません。脳の特性として「できないことは、できない」からです。
それを理解しているからこそ「じゃあ、何をするべきか」が見えてきます。療育が目的になっている方が多いですので、そこは気をつけてあげましょう。
ちなみに「他にもスライドを見てみたい」と思われる方もおられるかもしれませんが、有償でお受けしている講義ですので、これ以上はご紹介しません。ご了承のほどを!
※講義を受けてみたい、という団体様は、別途お問い合わせください。
後日、会長様よりご参加くださった皆様からのアンケートをお送りいただきました。
「ゆずのホームページでご紹介させていただいて良いですか?」とお尋ねしたところ、ご快諾いただきました。
※画像をタップすると大きくなります。




概ねご好評をいただいたようで、良かったです。
また、私たちが「伝えたいこと」が伝わったようで、ホッとしました。
アンケート内容を拝見するときが、講師として一番緊張する瞬間なのです(笑)。
今回の研修が、我が子を正しく理解してあげることにつながり、本当にお子さんを伸ばしてくれる療育を選ぶコツを知っていただくことにつながれば嬉しく思います。
埼玉県自閉症協会会長さんをはじめ、役員の皆様、ご参加くださった埼玉県の保護者の皆様、支援者の皆様、お招きいただきありがとうございました!