発達障害児のための個別学習塾「寺子屋ゆず」2024年4月リニューアルOPEN!

【ゆずのおっちゃんの活動報告】箕面市幼稚園全体研修会様の研修に登壇してきたよ(当日の講義内容も少しご紹介)

2021年7月26日(月)に、箕面市の箕面文化交流センターで箕面市立の幼稚園にご勤務されている先生方の研修会「箕面市幼稚園全体研修会」の研修会講師として、登壇してきました。

一昨年には、箕面市の保育所の先生方が対象の研修会にも伺ったことがあるので、今回2回目の箕面市でした。

一昨年は、平日の夜だったのですが、今回はお昼(13時半〜15時半の2時間)の開催でした。

 

ゆずの最寄り駅の阪急岡本駅から、十三→石橋関大前→箕面と50分の阪急電車の旅でした😄

箕面駅は終着駅なので、着いたーという感じがして、旅気分を味わえます😃

箕面といえば、銘菓「紅葉の天ぷら」が有名ですが、今も販売しているのでしょうか?天ぷらといっても、ごま油で揚げたお菓子なんですけどね。

会場は、一昨年と同じ、みのおサンプラザの中にある、箕面文化交流センターです。

駅前の超便利な立地なので、本当に助かりました。

講師あるある:会場が駅直結だと小躍りしたくなる(笑)※特に夏は。

ですが、「駅までお迎えに上がります」とお申し出くださったご担当者様。

めちゃくちゃ丁寧!大切にしてくださっている感があふれ出す!

ゆずもこのホスピタリティを真似していきたいと思います(ちなみに私は、お出迎えいただくほどの「柄」ではありませんので、丁重にお断りさせていただきました😊)。

 


※当日使用したスライド例

講義内容は、「子どもの発達を促す遊びとその効果」で、定型発達と発達特性のあるお子さんの両面から、幼児の発達について(医学的根拠を交えて)ご紹介し、日常の保育活動場面での困りごとへの手立てなどについてもご説明しました。

発達特性のあるお子さん、というと、つい何か特別なことをしないといけないのでは?特殊な練習をするのが療育なのでは?などと誤解されている方もおられると思いますが、それは違います。

今回の講義でも、「定型発達のお子さんも、特性のあるお子さんも、見る視点は同じなのです、大事なのは『その子に合った環境を整えること。取り組みを考えてあげること』なのです」といったことをお伝えしました。

そして、その「子どもに合った環境を整えてあげること」は、発達特性のあるお子さんだけではなく、定型発達のお子さんにも同じことが言えるのです。

つまり、「発達特性のあるお子さんは、別に特殊じゃない」「定型発達のお子さんであっても、その子の個性に合わせた環境設定は大切」ということが、実はもっともお伝えしたかったことです。

皆さん、とても熱心に聞いてくださいました。

 

今回の講義を通して、一人でも「療育は特殊なものじゃない」ということに気付いていただき、発達特性があろうとなかろうと、「その子に合った関わりをすることが、その子の個性を伸ばし、その子の持っている能力を最大にすることができる」ということを知っていただけたらと思います。

 

おまけですが、講義の中でお話した話題をご紹介します。

それは、脳神経のつながり(ネットワーク構築)の話なのですが、こんなふうにお伝えしました。

「生まれてから人は、成長する中で、どんどんと神経ネットワークを構築していきます。ところが8ヶ月を過ぎた頃から、どんどんその構築したネットワークを削っていくようになります。

 

これは社会性を高めるために必要なことなのですが、これはつまり、どんどん凡人化しているということなのです(自閉スペクトラム症のお子さんは、このネットワークを削る作業が進まず、神経ネットワークが複雑なままです)。

 

独自的な神経ネットワークを、平均的にすることが社会性を高めることにつながるのですが、その視点で見ると、定型発達のお子さんは『なんとももったいないことをしている』と言えますし、特性のあるお子さん(特に自閉スペクトラム症のお子さん)は、天才的要素を持って大人になっていく、というわけです」

一般的な神経ネットワークを持った人(定型発達の人)は、そもそも神経ネットワークの豊富さ(思考の複雑さ)では、発達特性のあるお子さんには、勝てないわけですね。

つまり、世紀の大発見!のような世界を変える取り組みは、神経ネットワークが削られなかった特性を持った人だからこそ、なし得ると言えます。

だから、「人が考えつかないようなことを考え、発見し、定型発達の人々の生活の質や利便性を向上させているのは、発達特性を持った人たち」ということが言えると思います。

まさに世の中が便利で、快適に生活できているのは、発達特性を持った方々のお陰なのです。

 

だから、「集団生活に馴染めないから、だめだ」とレッテルを貼るのではなく、「集団生活に馴染めなくて、こだわりが強くて、一般的な社会で生活していくことが難しい人がいるからこそ、便利で快適な世の中になっているんだ」と捉えると、発達特性のあるお子さんの可能性を「どうやって引き出してあげようか」という思考に変わると思います。

それが、「お互いに認め合い、許し合い、尊重する」ことにつながるのではないでしょうか。

 

そんなことを帰りの阪急電車の中で、ふと考えていました。

 

これからも、幼稚園・こども園・保育園の先生方に向け講義を通して、子どもの可能性を引き出す大人の役割について、幼児期の関わりが人生を左右する重要性について、発達特性のあるお子さんが地域社会の中でのびのびと育つための手立てなどについて、ご紹介していきたいと思います。

最後になりましたが、箕面市役所の皆さん、箕面市立の幼稚園の先生方、お招きいただきありがとうございました!

 

そして、こんな私が理念を作り、それに賛同してくれたスタッフが活躍する「発達支援ゆず」にご関心をお持ちになりましたら、どうぞご見学にお越しください。

思っていた療育の印象が、きっと変わると思います。