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【言語聴覚士むぎちょこの記事】就学(就園)に不安があるお子さんに「安心感」を与え、スムーズな就学(就園)につなげるための5つのアドバイス

動画でも解説しました!

こんにちは。言語聴覚士のむぎちょここと、西村千織です。


自閉スペクトラム症のお子さんは、イマジネーションの問題を有していると言われています。


イマジネーションとは、平たく言うと「(これから先起こりうる事象について)ああかもしれない、こうかもしれないと想像する力」のことです。


一般的に自閉スペクトラム症のお子さんは、「同じ物や同じ環境等で過ごすことが安心感に繋がりやすい」と言われることが多いと思いますが、これは先のことをイメージしにくいという特性のためです。


さて、そのような特性を持つお子さんにとって、就学・就園はライフスタイルが大きく変化する出来事となります。

遊びの活動が中心だった幼児期と比べて、小学生になると座って授業を受ける学習スタイルがメインとなり、ほぼ毎日宿題が出るようになります。

変化が苦手なお子さんにとって、学校での新しい生活と宿題という新しいルールを受け入れるまでに、少し時間がかかるかもしれません。

またそのことから、就学前後で気持ちが不安定になることで、普段見られない行動が見られたり、パニックなども見られるかもしれません。

そこで今回は、就学に不安があるお子さんに安心感を与え、スムーズな就学につなげるための関わり方のコツ5つをご紹介します。


なお、このコツは、就学だけではなく、幼稚園等に就園するお子さんにも当てはまる内容ですので、就園を控えておられる方も、ぜひご参考になさってください。

1.事前にお子さんと一緒に就園・就学先を見ておきましょう。

通学路・通園経路をお散歩すると、道順の確認やお子さんの苦手なものの有無についてもチェックすることができます。

なにより、馴染みのルートができることは、お子さんの安心感にも繋がります。

2.服装や持ち物について受け入れやすい状況を作りましょう

制服や体操服を着ることが苦手なお子さんの場合、(可能であれば)お子さんの好きなキャラクター等のワッペンをつけるなどモチベーションが上がる工夫も効果的です。

入学・入園前からハンガーに吊るして見せておくことで、馴染みができ心の準備に一役買うことも多いです。


その際、着用することを何度も促す必要はありません

3.できるだけ学校・園での生活について、楽しい話題をするよう心がけましょう

「〇〇ができないと〇〇へ行けないよ」「〇〇しないと先生に叱られるかもしれないよ」とお子さんに伝えるよりは、「〇〇園に行ったら大きな滑り台あるよね」「〇〇学校に行ったら、休み時間には運動場でいっぱい遊べるよ」とお伝えする方が良いイメージを持てると思います。

新しい生活の中に、お子さんが楽しめそうな事柄をイメージできれば、不安の軽減に繋がります。

4.なるべく大人も新しい環境に対して「楽しみな気持ち」を持ちながら関わりましょう

大人でも新しい環境に身をおくことは不安が高まりやすいですが、特にお母様のご不安はお子さんは敏感に察知します。

環境が変わることで、(お子さんに)どんな変化が見られるのだろう、どんな発見が見られるのだろうと楽しみな気持ちを持って過ごされることをおすすめします。

5.就園・就学時期をうまく活用して、新しい生活習慣に移行していきましょう

変化を好まないお子さんの場合、今までの生活スタイルの中に、宿題など新たな事柄を取り入れることは、拒否に繋がる場合もありますが、環境の変化を活用することで、今までのルーティンを変えることもできます

就園・就学で生活スタイルや持ち物や服装等、がらりと変化することで、スイッチが切り替わり受け入れられる場合もありますので、新たなライフスタイルを構築する良いタイミングと捉えてみましょう



いかがだったでしょうか。

もうすぐ就学・就園を控えておられる保護者の方のご参考になれば幸いです。

発達支援ゆずでは、新しい生活へスムーズに移行できるよう、お話をお伺いしながらサポートを行ってまいります。


私も可能な限りご相談にお乗りできればと思っていますので、もしご希望の方がおられましたら、担当者にその旨お知らせくださいね。


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