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手づかみ食べが発達において大切な理由

言語聴覚士の神田京です。

「なかなか秋らしくならない…」と思っていたら、急に寒くなりましたね。日中と夜で温度差のある日が続きそうなので、体調に気をつけていきましょう。

ところで最近、療育時間中に「フォークを使わないで、手づかみ食べばかりして困っていて・・・」といった、「手づかみ食べ」の話題を耳にすることがあります。

親心として、“手づかみ食べよりもスプーン等の道具を使って食べて欲しい!”という気持ちはよくわかります。

そこで、今回は手づかみ食べは良くないの?ということについて、お話したいと思います。

さて、いきなり答えになってしまいますが「発達の面から考えると、手づかみ食べにはとても効果的な意味がある」のです!

その理由は、以下の通りです。

  1. 自分で食物に手を出す→自分で食べる意欲を育てることにつながる
  2. 手づかみ食べは簡単にできる→最初の取り組みとしては最適
  3. 自分の手を使って食べる為、自分に合った一口量を手の感覚を使って覚えることにつながる

そして、スプーンやフォークを使って食べる時がくると、

  • 一口量を解っているので、自分で調整して一口量すくえるようになる
  • 万が一、少し大きめの食物を自分の口へ運んだとしても、「あっ!大きいな…」と感じて前歯で食物を噛みとって一口量にできるようになる
  • 手づかみ食べから徐々にスプーン·フォークの使用へ移行していく中で、手と口の協調動作が育っていく

といったことが学べていきます。

こう考えると、手づかみ食べも、とても大事な行為であることが分かりますよね。

お子さんが手づかみ食べをしているときには、こういった視点からもチェックしてみてくださいね。