ゆずのセラピストは、個室ではないオープンスペースで個別セラピーを実施しています。
その意味では、保育と同様のスタイルです。
療育センターなどでは、セラピーは原則個室で行います。
そのため、個室で実施するのが一般的と思っておられる保護者の方も多いかと思いますが、それが最も効果的かというと、そうではありません。
なぜなら、子どもは日常の中で、個室で過ごす(色々な情報を遮断した場所で過ごす)ことなんてないからです。
たとえば、保育園や幼稚園は、集団生活の場です。
その集団生活の中で、どのように子どもに合った環境を作り、子どもに合った手立てを講じていくかが、とても大切になります。
ですが、個室でのセラピーを行っているだけでは、実際の生活場面での困りごとの解決にはつながらないことは、火を見るより明らかです。
そうです。
本来は、子どもの生活環境の中で、手立てを講じる、取り組みを行う、といったことが何より大切なのです。
ところが、多くのお子さんは、療育センターなどの専門機関を経験するため、「そんなもの」だと思ってしまいます。
反対の視点でいうと、子どものセラピーを個室という環境の中で、実践することは比較的簡単で、経験の浅いセラピストでもこなせてしまいます。
ですが、個室の中で上手く行っていても、実生活に戻ると、セラピールームのようにはいかなくなることだらけです。
つまり、個室の中で実践していることが、日常生活に役立たないなら、セラピーのためのセラピーになってしまうということです。
反対に、ゆずのようなオープンな環境や園などの中で、子どもの評価を行い、手立てを講じていくことはかなり難しいと言えます。
しかし、もしそれが上手く行えれば、子どもの発達を最も伸ばすことにもつながります。
同時に、そのスキルや視点を保護者の方に学んでいただくことで、お家の中でも遊びながら伸ばすことができるようになります。
「あちこち、色々とセラピーに連れて行っているけど、生活のしやすさはあまり変わらない」という感想をお持ちの方は、セラピーのためのセラピーになっていることが多いでしょう。
そう思う時は、一度受けているセラピーが、日常の生活の過ごしやすさにつながっているかどうかをチェックしてみると良いでしょう。
「日常の中での具体的なアドバイスを全然もらえていない」「このセラピーで取り組んでいることが、一体何につながるのか分からない」という場合は、おそらく効果のないセラピーを受けていると思います。
一度振り返ってみて下さい。