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理学療法士や作業療法士などのセラピストの方で、特に1年目の方(新人さん)は、「評価に使う専用品」や「プログラムに使う専用用具」がないと、評価やプログラム立案ができないとよく言います。
例えば評価を行うための評価バッテリーと呼ばれるチャートなどは、客観的に評価をするという意味で重要な存在です。
だから、評価バッテリーは何を使っていますか?など、気になるものです。
ですが、ベテランのセラピストになってくると、そういった評価チャートを使わなくても、お子さんの遊んでいる様子を見るだけで、課題やクリアしていること、目標設定などがほぼ瞬時に分かります。
これは、一般的には「経験値」と言われるものですが、その経験値を上げるためには、評価チャートに則って評価を行うこと、自分の立てたプログラムが間違っていないかをチェックしながら進めていくことが大事です。
つまり、「はじめは教科書通りにする」ことを積み重ね、随時振り返ることで「やがて教科書がいらなくなっていく(自分の評価スキルが上がっていく)」ということにつながります。
Instagramで紹介している廃材などを使って遊びを構築するスキルも、毎日の生活の中で「これ、何に使えるかな?」「そうだ、あれに使ってみよう」といったことを繰り返していくうちに、自然に上がってきます。
つまり、「いつも考える」「色々と挑戦してみる」ということが、ヒラメキに繋がります。
一時、大人気だったもぐらたたきも、ペーパータオルの空き箱、ペットボトル、何かの芯、色画用紙、ガムテープ、で構成されています。
しかも、ラップの芯、ゆずのおっちゃんが講義で使ううんちくん指し棒の頭が取れたもので、もぐらを作っています。
大事なのは、工夫すること、なのです。
工夫することは、療育において最も大切なことです。
そういう視点で見てみると、ゆずはおしゃれな教材セットや、高価な木製のおもちゃ、人気のおもちゃなどは、ほとんどありません。
別に質実剛健がいいとか、コストカットを考えてケチっている、ということでもありません。
高価な教材セットや、高価なおもちゃを用意したからといって、それを使いこなせなければただのオブジェです。
空き箱で作ったおもちゃでも、発達を促すことに役立てることができれば、それは有効なグッズになるのです。
要は使いよう。
誰が、どう使うか、使いこなせるか、なのです。
高価なおもちゃを揃えて、見栄えをよくしたところで、それが発達促進に繋げられないなら、高価であることは、単なるファッションです。
高価なおもちゃやキレイな部屋の飾り付けでは、発達は促せません。
たとえ廃材であっても、「こんなふうに使えば、○○が伸ばせる!」と気づき、パパっと作るスキルがある方が、療育効果は引き出せます(このスキルについては、セラピストよりも、保育士さんの方が上を行っていることが多いですね)。
ゆずの部屋に、ダンボールや廃材を使った手作りグッズが沢山あるのは、こういう理由なのです。
ちなみに、運動発達でも同じことが言えます。
巧技台や跳び箱、大型運動遊具などを用意しなくても、「遊具のある公園」を使えば、十分体の発達を促すことができます。
高価っぽいおもちゃがいい、という方は、ゆずに来られるとがっくりだと思いますので、ご見学時にはその旨、ご了承くださいませ😅
でも私たちは、見た目より中身で勝負!のほうが、カッコいいと思っています。