先週の木曜日(7/8)、久しぶりの対面講義に行ってきました。
場所は、豊中市立西丘こども園さんです。
実は、昨年豊中市の別の園さんで保育士さん向け講義をさせていただいたのですが、そのご縁で今年も豊中市の園さんからご依頼をいただきました。
テーマは、「感覚統合と脳の発達から考える保育遊びの効果」で、幼児期がいかに人生の基礎づくりとして大切な時期であるか、また保育遊びがいかに子どもの言葉・体・心の発達に有益であるか、ということについて医学的根拠を交えながら、1時間半お話させていただきました。
平日のお仕事終わりにも関らず、先生方は熱心にお聞きくださり、また講義後は色々とご質問もたくさんいただきました。
保育士さん向け講義を行うたびにいつも思うのですが、本当に保育遊びは、人生の基礎を作る大切な活動だと言えます。
でも、保育遊びと言うと「単に遊ばせているだけ」のようなイメージを持たれることも多いです。
その反面「お稽古ごと」をさせると、子どものスキルが上がるように一見感じることでしょう。
ところがどっこい!
子どものモチベーションが違うのです。
保育遊びは、子どものモチベーションを高めながらの活動になるため、「お稽古」とは違い、子どもが主体的になれるのです。
これは、私がこれまで数多くの保育園・こども園・幼稚園で、何千人もの保育士さん方とお話をしてきた経験から言えることです。
保育遊びは、子どもの言葉・体・心を発達させるために欠かせない活動です。
分かる人にはわかる。
分からない人にはいくら説明しても分からない。
なので、特にこれ以上の説明はしません😅
療育でも同じことが言え、遊びこそが子どもの発達を促すのです。
ですが、療育が一般の保育と違うことが一つだけあります。
それは、「子どもによって適切な環境設定が違うため、一人ひとりに合った環境を整えてあげることが必要」ということです。
そのためには、「子どもを正しく評価すること」が大切です。
先日、作業療法士の小原がブログを書きましたが、その中で「ゆずの作業療法士としての役割は、保育活動のバックアップをすること」とありましたが、まさにそれです。
実は、セラピストにとって、保育士さんのバックアップをする活動ほど、難しいことはないのです。
療育センターのように、個室の中で、個別セラピーをする方が、簡単なのです。
ただ、一般的にはそちらの方が、専門的で効果的だと思われていると思いますが、間違っています。
セラピストが保育活動のバックアップをするためには、セラピストとしてのスキル・医学的知識を持つこと以上に、その医学的知識や技術を分かりやすく保育士さんに伝達する、遊びの中に医学的エッセンスを(子どもに気付かれないように)入れていくことが求められます。
これができれば、最強の保育が完成するのですが、このスキルを持ったセラピストはなかなかいません。
おっと、ここまで書くと「ほお。ゆずのおっちゃんよ。あんたはそのスキルがある、と言いたいのか?」というお声が聞こえて来そうですね。
「はい。もちのろんです」(爆)
ゆずのセラピストに「保育士さんをバックアップできるセラピストこそが本物のセラピストなのだぞ。だからそれを極めろ!」とか言っている人ができていないと恥ずかしいではないですか。
私を誰だと思っている?うははは。全国の保育園で講義を行っているスキルは伊達ではないわっ!まいったか!(誰に言うてるねん!)
冗談はさておき、ゆずでは、その難しい方のセラピーを実践しているので、セラピストも大変ですが、みんな一所懸命取り組んでくれています(もちろん私からすれば、まだまだですけどね。でもこの努力が実を結ぶのですよ)。
そんなスタッフに感謝しつつ、今日もこうやってブログを書いて発信を続けています。
誰にも褒められず、苦にもされず。日照りの夏はオロオロ歩き。宮沢賢治。
また違う方向に話が逸れてしまいました。
いいですか?最後にもう一度、大切な事を言いますよ。
療育において最も大切なことは「子どもは遊びの中で育つ」ということです。セラピーが一番、ではありません。その考え方だと間違いなく療育は失敗しますよ。
そして「医学的根拠を持った保育遊びを実践すること」が何より大切です。
それが「ただの遊び」と「目的を持った遊び」の違いになります。
お子さんに効果的な療育を受けさせたい、という方はぜひご参考になさってください。