
こんにちは。
ゆず代表・言語聴覚士の西村千織です。
ゆずでは、日々、たくさんのお母さん方からご相談をいただきます。
その中でも、とても多いのが「うちの子、まだあまりしゃべらないんです」という言葉の悩みです。
- 単語がなかなか出ない
- 話すより指差しや泣くことで伝えようとする
- 他の子よりも会話がゆっくり
このような様子に、「様子を見ても大丈夫かな…」「でも何かできることがあるなら知りたい」と、心の中で揺れている保護者の方は多いです。
言葉は、いろいろな“土台”の上に育ちます
実は、ことばは急に「話せるようになる」ものではありません。
言葉の発達には、さまざまな前提となる力があります。
たとえば、
- 相手の顔を見る力(共同注意)
- まねっこする力(模倣)
- 自分の体を思い通りに動かす力(運動)
- 音や動きに興味を持つ感覚の土台
- 楽しい!と感じる「やりとり」の経験
こうした力が少しずつ積み上がっていくことで、
はじめて「ことばで伝える」ことができるようになるのです。
わたしたちは、まず“理由”を探します
ゆずでは、言葉の遅れがあるお子さんに対して、ただ「言葉を教える練習」をすることはありません。
まずは、その子が今どんなことが得意で、どんなことが難しいのか。その「理由」を、日々の様子や遊びの中から丁寧に見ていきます。
保護者の方からお話を聞き、お子さんとは遊びながら自然なかたちで関わる中で、その子の中にある小さな「言葉につながるサイン」を探します。
ゆずの見学の特徴
そして、最も特徴的だと言えるのが「発達支援ゆずの見学」です。
ゆずでのご見学は「ただ施設を見るだけ」「説明を受けるだけ」ではありません。
もちろん、保護者の方からお子さんの普段の様子や心配ごとをじっくりお聞きする時間も設けています。
ですが、それと同じくらい大切にしているのが、「今のお子さんの状況を正しく評価すること」です。
担当スタッフが、お子さんと遊びながら関わる中で、
- 言葉が出にくい理由はどこにあるのか
- 何に興味を持ちやすいのか
- どんな関わり方が響きやすいのか
といった「その子らしさ」や「発達のヒント」を、丁寧に観察します。
そして、見学の最後には、お子さんの様子について専門的な視点からフィードバックをお伝えします。
「こんな力が育ってきていますね」「こういう関わりが今後の言葉につながりそうです」など、ご見学時に見えたことを、保護者の方と共有する時間を大切にしています。
このように、ゆずの見学は、お子さんの発達を「知る機会」であり、「手立てを考える入り口」でもあるのです。
そして、遊びの中で力を育てます
ご見学後、ご利用されることになった場合、お子さんの発達の段階に応じて、「言葉が育つ前の段階(言葉の発達の準備段階)」からアプローチしていきます。
- 声を出したくなる関わり方
- やりとりが楽しくなる遊び
- 体を使って「伝える・受け取る」感覚
これらを一人ひとりに合わせて考えるのが、ゆずの支援です。
言葉を無理に引き出すのではなく、「ことばが出る準備を整える」。
これがお子さんの言葉を最大に引き出します。
言葉は教えるものではなく、引き出すもの。
お子さんの中にある言葉の種が育つ取り組みを丁寧に行うことで、言葉の素地が育っていきます。
私たちゆずでは、見た目だけ立派にすることよりも、小さいけれど大切な部分にしっかりと目を向けるよう心がけています。
お子さんの可能性は、もっと広がる
言葉がゆっくりなお子さんには、その子なりのペースや、伸びるきっかけが必ずあります。
でも、それは「ことばが出たかどうか」だけを見ていると、なかなか気づきにくいものです。
「なんとなく不安」
「様子を見ているけど、これでいいのかな」
そんな気持ちがあれば、少し立ち止まって、私たちといっしょに「お子さんの現在地」を一緒に見つめてみませんか?
お子さんの未来は、今の小さな気づきから育っていきます。
親子で学べる療育教室 発達支援ゆず