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言語聴覚士むぎちょこが教える「ことばが遅い」時に見るべき4つのポイント|「様子を見ましょう」と言われたら読んでほしい記事

こんにちは。言語聴覚士のむぎちょこです。

乳幼児健診や保育園で「ことばがゆっくりですね」「もう少し様子を見ましょう」と言われた経験、ありませんか?

それって、「本当に見ているだけでいいのかな…?」と、逆に不安になってしまうこともありますよね。

今回は、そんな不安を抱えている保護者の方に向けて、「ことばが出る前に見られる4つのサイン」をご紹介します。私たち言語聴覚士が、日々の関わりの中で重視している視点です。

言葉が出るための4つのポイント

1. 言葉や状況の理解があること

ことばがまだ出ていなくても、「周りの言葉や出来事をどれくらい理解しているか」は、とても大切な観察ポイントです。

たとえば…

  • 「おでかけ」と言うと玄関に向かう
  • お母さんがメイクを始めると、外出の準備だと気づく
  • 「明日遊園地行こうね」と言っても無反応(=“今じゃない”を理解)

こうした理解力は、**頭の中で言葉を処理する力(言語理解)**の育ちを示しています。これは、「話す」よりも先に育つ力です。

2. 意味のある発声が増えてきていること

「あー」「うー」といった声が、単なる音から「誰かに向かって何かを伝える音」へと変化してきたら、それはことばの準備が始まっているサイン。

たとえば…

  • 「あーっ!」と人に呼びかける声
  • 嬉しいとき、困ったときの「うーん」などの反応的な声

これらは、“音声で伝える”ことの効果を理解し始めている証拠です。つまり、「声を出すと誰かが反応してくれる」と気づき始めているということ。ここが、ことばへとつながる重要なステップです。

3. 真似をしようとする力が育ってきていること

ことばは、聞いたものを真似することで覚えていきます。でも最初は「ママ」が「ババ」や「ヨレヒ」になることも。

でも、それで大丈夫。

  • うまく言えない時には「違うよ」よりも「ママだね」と受け止める
  • 何度も耳にすることで、少しずつ言える音が増えてくる

大切なのは、「言おうとする気持ちを育てる」ことです。

4. 人に働きかける行動が増えていること

誰かの手を引っ張る、目を合わせて「見て!」と訴える、ものを指差すなどの行動は、すべて「ことばの前のコミュニケーション」です。

子どもにとって、「伝えたい」という気持ちが育ってくると、自然と行動が伴い、それがやがて音や言葉へとつながっていきます。

こうした行動が増えてきたら、「ことばを使う準備が整ってきている」サインです。

「様子を見る」って、何を見ればいいの?

もし「様子を見ましょう」と言われたら、ただ何もせずに待つのではなく、ぜひこの4つのサインを意識してみてください。

  • 理解力が育ってきているか
  • 発声がコミュニケーションになっているか
  • 真似する力が見られるか
  • 誰かに“伝えたい”という行動があるか

何か一つでも「当てはまるかも」と感じたら、それは立派な前進です。


言葉の発達は、「急にしゃべり出す」ものではなく、いくつかの段階を経てゆっくり育っていきます。

「様子を見る」とは、“何もせずに待つ”ことではなく、「サインに気づきながら見守る」ということ。

ひとりで不安を抱えすぎずに、お子さんの今の姿を丁寧に見つめてみてくださいね。

もっと詳しくお子さんの様子を知りたいと思ったら…

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