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ことばの発達に効果的!言語聴覚士おすすめ「絵と文字をつなぐことば遊び」

こんにちは。苦楽園ルームの言語聴覚士のおかだです

今回は、文字に興味を持ち始めたお子さんにおすすめの「絵と言葉をつなぐことば遊び」をご紹介します。

遊びを通して、お子さんの「ことばの力」を自然に引き出していく、言語発達支援の現場でも大切にしている取り組みの一つです。

◯に入る文字はなにかな?ことばを組み立てる力を育てる

この活動では、動物や身近なもののイラストとともに、その名前の一部が◯(空欄)になっているカードを提示します。お子さんは、◯の中にどの文字が入るかを考えて答えます。

たとえば、「🐢 → か◯」のカードを見せて、「め」を選ぶことで「かめ」が完成します。

一見シンプルな遊びですが、実は以下のような多くの力が必要とされます。

  • 音韻意識:「か」と「め」という2つの音に気づく力
  • 順序の理解:「か→め」と音の並びに意味があること
  • 形の視覚的弁別:「あ」と「め」のように形が似ていても違う文字と気づく力
  • 音の弁別:「ね」と「め」など、音が似ていても違う文字を識別する力

これらの力は、ひらがなやカタカナを「読む」「書く」基礎となる重要なスキルであり、就学前の準備としても非常に効果的です。

活動の発展例:ステップアップして楽しもう

最初は「2文字のことば」から始めて、お子さんが慣れてきたら「3文字」「4文字」と語彙数を増やしていくと良いでしょう。

さらに次のように工夫することで、飽きずに取り組み続けられます:

  • ◯の位置を変える(例:「○め」→「か○」→「かめ○」)
  • 選択肢の数を変える(2択 → 3択 → 4択…)
  • イラストではなく実物写真にすることで、より具体的な言語体験へつなげる

また、「とめ」「てめ」「かめ」のように音が似ていて間違えやすい選択肢を用意することで、より高い言語的な識別力を育むこともできます。

素材にもひと工夫!五感を使った学びに

私たちが療育で使う教材は、紙やカードだけでなく、ペットボトルのキャップ、木製プレート、フェルトなど、さまざまな素材を組み合わせています。触った時の感触の違い、重さや大きさの違いが、視覚・触覚・運動感覚を統合的に刺激し、印象的な学習体験へとつながります。

【おわりに】ことばは「伝えたい」気持ちから育つ

「ことば遊び」は、ただの知識ではなく、子どもが「伝えたい」「わかりたい」と感じることを引き出す、コミュニケーションの原点です。

お子さんが「あ!わかった!」と笑顔になる瞬間を、一緒に楽しんでみてください。言語聴覚士としても、そんな瞬間を大切に、日々の療育を行っています。

ぜひ、お家でもチャレンジしてみてくださいね!