【スタッフブログ】〇〇マンをたすけて!~指先を育てるワクワク遊び~【遊び紹介】

こんにちは!
発達支援ゆずの苦楽園ルーム、言語聴覚士のおかだです。

今回は、子どもたちが大好きな「〇〇マンをたすけて!」という遊びをご紹介します。
一見シンプルな遊びですが、実は指先や身体の発達を促す、たくさんの工夫が詰まっています♪

「ビニールテープをはがす」から生まれた遊び

「指先を使った遊び、どんなことをしようかな…」とスタッフで話し合っていたとき、あるスタッフがふとこんなアイデアを出してくれました。

「ビニールテープをはがすのって、子ども好きじゃない?」

この何気ない一言から始まったのが、「〇〇マンをたすけて!」という遊びです。

ただの作業じゃない、「物語」が子どもを引きつける

子どもたちにとって、「何をするか」よりも「なんのためにやるか」が大事だったりします。
だからこそ、こんなふうに声をかけてみました。

「たいへん!〇〇マンがとじこめられちゃった!たすけてあげて〜!」

すると、目をキラキラさせながら夢中になってテープをはがし始めるお子さんたち。

粘着力のあるビニールテープは、ちょっとやそっとでは取れません。
でも、「たすけたい!」という気持ちが原動力となり、指先に力を込めて頑張ってくれます。

中には、自分でまたテープを貼り直して、繰り返し挑戦してくれるお子さんも!

テープの向きや種類にも発達支援のヒントがいっぱい

テープの貼り方にひと工夫加えることで、こんな発達支援にもつながります:

  • 縦や斜めに貼ると、腕の動きや体幹の安定が必要に
  • カラフルなテープにすると、色の識別や数の認識にもつながる
  • 長さを変えることで、空間認知の練習にも!

遊びの中に、発達の“ねらい”をそっとしのばせるのが、ゆず流の療育です。

進化する遊び〜ストーリーでさらに引き込む〜

ある日、こんなエピソードがありました。

「テープが重なっていると、子どもたちは順番が分からなくて戸惑うことがあるね」
「じゃあ、1本ずつ違う色にしたらどうかな?」
「キャラクターにセリフをつけて、ストーリー仕立てにしてもいいかも!」

たとえば、「ドキンちゃんが“しょくぱんまんをたすけて!”って言ってるよ」と伝えると、お子さんはドキンちゃんの手を持ちながら、しょくぱんまんを助けようと一生懸命になります。

遊びの中で、子どもたちは自分の感情や想像力をふくらませ、主体的に取り組んでいきます。

子どもと一緒に「たのしい」を育てよう

この遊びには、“指先を使う”という身体面のねらいだけでなく、
「やりたい!」「助けてあげたい!」という気持ちを引き出す、心の動きも大切にしています。

ゆずの遊びは、子どもが楽しみながら自然と力を伸ばしていけるように、
スタッフが一つひとつ工夫と想いを込めてつくっています。

「うちの子、こういう遊び好きそう!」
「家でもやってみようかな?」

そんなふうに思っていただけたら、とってもうれしいです♪