
このテーマについては、Voicyでもお話ししています。
ブログでは内容を整理しながら詳しくまとめていますので、まずは記事をご覧ください。
「声でも聞いてみたい」という方は、記事の最後にVoicyも掲載していますので、ぜひあわせてお聞きください。
こんにちは。ゆず代表の西村猛です。
保育園や保育園や幼稚園、公園、習い事などで、同じくらいの年齢のお子さんを見ると、つい我が子と比べてしまうことはありませんか。
「あの子はもうあんなに話している」
「同じ年齢なのに、うちの子はまだできない」
最近では、SNSで他のお子さんの様子を見る機会も増えています。直接会ったことのないお子さんであっても、年齢が同じくらいだと、何となく我が子と比べてしまうこともあると思います。
私は、人と比べてしまうこと自体が悪いとは思っていません。
我が子のことが気になるのは、親として自然なことです。比べてしまう背景には、「この子にすくすく育ってほしい」「困らずに成長してほしい」という心配があります。
そして、その心配は、我が子を大切に思う気持ちから生まれているのではないでしょうか。
ただ、比べることで不安がどんどん大きくなってしまうことがあります。
そこで大切になるのが、「誰と比べるのか」ということです。
他のお子さんと比べても、答えは出にくい
他のお子さんと我が子を比べても、我が子の発達について明確な答えが出るわけではありません。
なぜなら、子どもの発達は一人ひとり違うからです。
例えば、同じ3歳のお子さんでも、それまでの発達の経過や経験は違います。
1歳、2歳の頃にどのように過ごしていたのか。どのようなことに興味を持ち、どのような経験をしてきたのか。そうした背景は、一人ひとり違います。
得意なことや苦手なことも違います。
言葉は早いけれど、運動は少し苦手なお子さんもいます。
反対に、身体を動かすことは得意でも、集団活動に入ることや、相手とやり取りすることが苦手なお子さんもいます。
電車に強く興味を持つ子もいれば、身体を動かすことや、ごっこ遊びが好きな子もいます。
興味や得意なことが違えば、伸びていく力や成長の表れ方も違って当然です。
そのため、今の一場面だけを切り取って、「あの子はできている」「うちの子はできていない」と比べても、本当の発達のは様子は見えてきません。
年少の取り組みが、年長になって表れることもあります
療育の現場では、今取り組んでいることが、すぐに目に見える成果として表れるとは限りません。
年少の時期に取り組んでいたことが、年長になった時に大きな変化として表れることもあります。
年少の時期には、姿勢や身体の使い方、遊び、人との関わり、挑戦する経験など、さまざまな土台を育てていきます。
その時には大きな変化が見えなかったとしても、土台が少しずつ育っていくことで、年長になった時に、以下のような変化がみられることがあります(ゆずの経験から)。
- 集団活動に参加しやすくなる
- 人の話を聞けるようになる
- 机に向かえる時間が延びる
- 言葉で伝えられることが増える
発達は、その時だけを見て判断できるものではありません。
今はまだ目立った変化が見えなくても、子どもの中では次の成長に向けた準備が進んでいることがあります。
比べるなら、半年前の我が子と
では、子どもの成長をどのように見ればよいのでしょうか。
私が保護者の方によくお伝えしているのは、「比べるなら、半年前の我が子と比べてみてください」ということです。
1年前でも構いません。
半年前、あるいは1年前のお子さんと、今のお子さんを比べてみると、何らかの変化が見つかると思います。
ただし、「できるようになったこと」だけを見る必要はありません。
例えば、このような変化も、大切なお子さんの成長です。
- 話せる言葉や伝え方が増えた
- 遊び方が広がった
- 表情や身振りで気持ちを伝えることが増えた
- 人との関わり方が変わった
- 好きなことに集中できる時間が延びた
- すぐ諦めていたことに、少し粘れるようになった
- 失敗しても、もう一度挑戦することが増えた
- 笑顔や機嫌よく過ごす時間が増えた
発達を見る時には、「できる・できない」だけではなく、以前と比べて、どのように変わってきたのかを見ることが大切です。
毎日見ているからこそ、成長に気づきにくい
保護者の方は、お子さんを毎日見ています。
毎日一緒に過ごしているからこそ、少しずつの変化には気づきにくいことがあります。
お正月などに久しぶりに会った親戚から、「大きくなったね」「去年と全然違うね」と言われることがありますよね。
たまに会う人には、前回との違いがよく分かります。
一方で、毎日見ている人には、少しずつの変化は分かりにくいものです。
これは、山登りにも少し似ています。
頂上だけを見ていると、「まだあんなに遠い」と焦ってしまいます。
でも、一度立ち止まって後ろを振り返ると、「こんなに高いところまで登ってきたんだ」と気づくことができます。
子どもの発達も同じです。
目標だけを見るのではなく、時々これまでの道のりを振り返ることで、今まで見えていなかった成長に気づけます。
写真や動画で、成長を見える形にする
お子さんの成長を振り返るためにおすすめなのが、写真や動画です。
特別な行事だけでなく、普段遊んでいる様子や会話、食事、着替えなどを、スマートフォンで短く撮っておいてください。
そして、半年前の動画を見返してみてください。
話し方、表情、身体の動き、遊び方など、今とは違うところがきっと見つかると思います。
日記や簡単なメモでも構いません。
大切なのは、今のお子さんの姿を記録しておくことです。
今の姿を残しておくことで、半年後に振り返った時の「現在地」になります。
これは、子どもの成長を見える形にすることでもあり、保護者の方の安心にもつながります。
今日、半年前のお子さんを思い出してみてください
他のお子さんと比べて不安になった時には、半年前のお子さんを思い出してみてください。
スマートフォンの写真や動画を、半年ほど前まで遡ってみるのもよいと思います。
大きな変化を探す必要はありません。小さな変化で構いません。
「この子なりに伸びているな」と思えるところを一つ見つけてみてください。
比べること自体は、悪いことではありませんが、比べる相手は選んでほしいと思います。
他のお子さんではなく、半年前や1年前の我が子と比べる。
そうすると、今まで気づかなかった成長が見えてくるはずです。
今日一日を、我が子の小さな成長を見つける日にしてみてください。
Voicyでもお話ししています
今回の内容は、Voicyでもお話ししています。
記事では読み返しやすいように整理しましたが、音声では実際の現場で感じていることや、ブログには書ききれなかったニュアンスもお伝えしています。
ぜひ、家事や通勤の合間などにお聞きください。
親子で学べる療育教室 発達支援ゆず
