
お子さんが寝たあとの、静かな時間。
今日の場面が頭の中でぐるぐると繰り返されることはありませんか。
「また、あんな言い方してしまった」
「怖い顔していたかも。。。」
「わかってるのに、なんで私はいつも怒鳴ってしまうんだろう」
胸がぎゅっと締めつけられて、気づいたら涙が出てくる。
明日こそは優しくしようと決めるのに、翌日も同じことを繰り返してしまう。
この記事は、そんな反省の夜を過ごしているあなたのための記事です。
BGMチャンネルに届いた、あるお母さんのメッセージ
先日、「ママのための癒しBGM〜わが子がもっと愛しくなる時間〜」というYouTubeチャンネルを始めました。
仕事、家事、子育て、毎日誰かのために頑張り続けているお母さんに、少しだけ自分を大切にする時間を持ってほしい。
お母さんの心がゆるんで、満たされることで、わが子のことをもっと優しく、もっと愛おしく思える。
そんな願いを込めたチャンネルです。
チャンネルを公開してすぐ、あるお母さんからこんなメッセージが届きました。
「今日ちょうど、子どもを叱りすぎてしまって……。もうダメかもしれないって思っていたところにLINEのメッセージが届きました。涙が止まりませんでした。」
このメッセージを読んだとき、そのお母さんの一日の大変さが、伝わってきた気がしました。
きっと、「叱りたくて叱った」わけじゃないと思うんです。
でも、どうにもならなくて、声を荒げてしまったのでしょう。
そしてお子さんが寝たあと、自分を責めながらスマホを開いたときにLINEが届いて、このBGMにたどり着いた。
「もうダメかも」と思うほど追い詰められていたからこそ、音楽と一緒に涙が溢れてきたんだと思います。
叱ってしまうのは「ダメなお母さん」だからじゃない
ゆずに来てくださるお母さんと話していると、よくこんな言葉を聞きます。
「叱っても意味がないって、よくわかってるんです」 「でもどうしても、抑えられなかったんです」
まず最初に、お伝えしたいことがあります
叱ってしまうあなたは、ダメなお母さんだから叱ったのではありません。
そんなお母さんは、きっと一人もいない。
お母さんが声を荒げてしまうその奥には、「この子に幸せになってほしい」「 困らないでほしい」「 傷ついてほしくない」。
そんな、切実な願いがあるのだと思います。
「ちゃんとしてほしい」と強く願うのは、決して悪いことじゃない。
むしろ、強く叱ってしまうお母さんほど、子どものことを本気で思っているからこそ、感情が大きく動いてしまうんだと、感じています。
叱ったあとの夜に泣いてしまうのも、「子どもがかわいくないから」ではなく、「本当はもっと、やさしいお母さんでいたい」のにうまくできない自分が、悔しくて、悲しいからですよね。
「気持ち」はそれでいいんです。しんどいのは、「やり方」が合っていないだけなのです
とはいえ、毎日のように叱り続ける生活は、お子さんにとってもしんどいですし、お母さんの心も少しずつすり減っていきます。
叱っているあいだ、体も心もずっと緊張していますよね。
叱ったあとに自己嫌悪があふれてくる。「怒ってばかりなんて、お母さん失格だ」とさえ思ってしまう。
このサイクルが続くと、やがてお子さんの問題より先に、お母さんの心が限界を迎えてしまいます。
ここで大事なことは、実はこういうことだと思うのです。
「子どもに幸せになってほしい」という気持ちは、そのままで大丈夫。
しんどくなっているのは、その気持ちを伝えるためのやり方が合っていないだけ。
そしてやり方は、知ることで変えられます。母親失格とか、そんな話ではないのです。
お母さんの価値や愛情の深さとは、切り離して考えていい部分です。
「特性」を知ると、叱らなくていい場面が増えていく
発達支援ゆずに通っているお子さんの中には、「言われたことはわかっていても、うまく動けない」 「頭の中が他のことでいっぱいで、声が耳に入ってこない」 「同じ注意を何度もされると、それだけでパニックになってしまう」。
そんな特性を持つお子さんがたくさんいます。
大人の目から見ると「言えばできるでしょ?」「わざとやっているの?」と思うようなことも、お子さんの中では、注意の切り替えが苦手だったり、情報が多すぎて処理が追いつかなかったり、気持ちをうまく言葉にできず「イヤ!」として爆発してしまったりと、そういった「脳のクセ」や「感覚の特性」が絡み合って起きていることが少なくありません。
つまり、叱って変わる部分と、叱っても変わらない部分があるということです。
変わらない部分を叱り続けると、お子さんの自己肯定感も、お母さんの自己肯定感も、じわじわと削られていきます。
でも、特性を踏まえて「仕組みを変える」「環境を整える」ことで、そもそも叱らなくていい場面を増やしていくことができます。
たとえば、片付けが苦手な子には、「時間になったら片付けて」ではなく、「赤いブロックだけ箱に入れよう」とやることを一つに絞る。
朝の支度がバタバタするなら、「やることリスト」を絵や写真で見えるようにして、一緒にチェックしていく。
どうしても手が出てしまう子には、「叩きそうになったら、ぎゅっと握った手をママに見せる」という合図を一緒に決めておく。
こういったやり方は「厳しく叱って直す」とは真逆のアプローチですが、結果としてお母さんも子どもも、ずっと楽になっていきます。
だから、ゆずでは、「我が子の特性を知ること」を何より大切にしているのです。特性や考え方のクセを知れば、叱らなくてもうまく行くことも多いのです。
数学でいう、「定数」と「変数」です。
定数は変えられないものです。
変えるなら変数の部分です。
もし変えられないことで苦しんでいるなら、「定数(どうにもできないこと=お子さんの思考のクセなど)を動かそうとしていなかったか」と確認してみてください。
きっと次の一手が見えてくると思います。
もし、見えないなら私たちがいます。いつでも相談してください。
一緒に「定数」と「変数」を分けるところからはじめましょう。
「叱らないお母さん」を目指さなくていい
誤解のないように書いておきます。
私は「叱らないお母さん」を目指してほしいわけではないです。
人間ですから、イライラする日も、怒鳴ってしまう日も、必ずあります。
言語聴覚士むぎちょこ(ゆずST西村千織)だって、朝の忙しいときに娘(幼児の頃)が服の素材が嫌なことを理由に「なんかおかしい、なんかおかしい!」と泣いていたとき(最初は優しく「大丈夫」と言っていましたが、だんだんヒートアップして)「何にもおかしくない!時間がないんやから、早くしなさい!!」と怒鳴っていました笑。
発達が専門のベテラン言語聴覚士でもそんな感じなので、一般の方はもっと大丈夫ですよ!笑。
たまにこんなふうに叱りつけたからと言って、子どもはそんなことでお母さんとの関係が壊れることはないのです。
大切なのは、100回怒っていたところを、90回、80回と、少しずつ減らしていくことです。
そして怒ってしまった日でも、「今日はここがうまくいったな」「あそこは昨日より少し優しく言えたな」と、うまくいった部分もちゃんと自分で自分を褒めてあげてください。
お母さんが自分を責めすぎると、その苦しさは必ずそのままお子さんにも伝わってしまいます。
「私、ダメなお母さんかも」と思うたびに、心の中で、「それでも今日も、ちゃんと子どものことを考えて一日を終えた私、よくやった」と、自分で自分に言ってあげてください。
それはほかでもない、お子さんのためにもなるのです。
一人で「正しい叱り方」を探さなくていい
発達支援ゆずは、「お母さんが完璧になる場所」じゃなくて、「お母さんが自分を責めすぎずにいられる場所」でありたいと思っています。
お母さんがなぜ叱ってしまうのか。
お子さんにはどんな世界が見えているのか。
ご家庭の中で、どこを変えたら親子ともに楽になれそうか。
そういったことを、専門家の視点とお母さんの視点の両方から、一緒に整理していくのが私たちの役割です。
叱る気持ちは、子どもを思う愛情の裏返しです。
その愛情の向け方・伝え方を、一人で抱え込まずに、一緒に探していけたらと思っています。
眠れない夜に、そっと寄り添える場所でありたい
冒頭でご紹介した、「BGMを聞いて涙が出ました」とメッセージをくださったお母さんへ。
そして、同じような夜を経験している、たくさんのお母さんへ。
「ママのための癒しBGM〜わが子がもっと愛しくなる時間〜」は、そんな夜に少しだけ肩の力を抜いてもらえたらと願って作りました。
家事の合間でも、寝かしつけのあとでも、よければ流してみてください。
そしてもし、音楽だけでは抱えきれないくらい苦しくなったときには、叱り方を責めるのではなく、「やり方」を一緒にみつけていきましょう。
「こんなことで相談していいのかな」と迷うようなことこそ、私たちを頼ってください。
ゆずのスタッフは、みんな同じ気持ちで、お母さんと向き合います。
「わが子が、もっと愛しくなりました」
いつか、そう言ってもらえるように。
親子で学べる療育教室 発達支援ゆず
