
こんにちは。発達支援ゆず 言語聴覚士の西村千織(むぎちょこ)です。
お子さんの「ことば」に関するご相談で、よくこんな声を耳にします。
「言葉が遅い気がして…」
「全然しゃべろうとしないんです」
不安に感じるのは、当然のこと。でも実は、子どもが話しはじめるまでには、いくつもの“下準備”があるんです。
この記事では、話す力の土台となる力や、ご家庭でできる「言葉を引き出す関わり方」をご紹介します。
「話す力」の前に育てたい、大切な土台
子どもが「ことばを話す」ようになるまでには、以下のような力が必要です。
- 人や声に注目する力
- 気持ちを伝えたいという意欲
- 相手とのやりとりを楽しむ感覚
これらはすべて、「ことばの前の力」です。
この土台がしっかりしていると、言葉の理解や発語がぐんと伸びやすくなります。
言葉を引き出す関わり方3つ
① 子どもの気持ちに共感しよう
「そっか〜そうだったんだね」
「それ、うれしかったんだね!」
このように、大人が子どもの気持ちを代弁してあげることを“共感的な関わり”といいます。
自分の気持ちをわかってもらえた経験は、「自分も伝えたい!」という意欲を育てます。
ことばが出ていなくても、表情・しぐさ・声のトーンなどを手がかりに、気持ちに寄り添ってあげてくださいね。
② 音やリズムを一緒に楽しもう
ことばを話す前の子どもは、「意味」よりも「音の楽しさ」に反応します。
リズムや響きのある遊びは、自然と発語の準備になります。
たとえばこんな遊びがおすすめです:
- リズムのある絵本の読み聞かせ
- わらべうたや手遊び歌
- 「ふわふわ」「ぴょーん」などのオノマトペ
音あそびは、声を出す・音をまねる・リズムにのるなど、多くの感覚を刺激します。
楽しみながらことばの感覚を育てていきましょう。
③ 会話のキャッチボールを楽しもう
「今日なにしたの?」「どこ行ったの?」と質問ばかりになっていませんか?
大人は関わろうと頑張っているのですが、子どもにとっては“答えなきゃ”というプレッシャーになってしまうことがあります。
そんなときは、リアクションを意識してみてください。
「へぇ〜!」「それはすごいね!」と驚いたり、共感したりすることで、子どもは「話して楽しかった!」と感じます。
やりとりを楽しむ中で、「もっと話したい」という気持ちが自然に育っていきます。
あせらず、比べず、ことばを育てよう
言葉の発達には、ひとりひとり個性があります。
「うちの子だけ話さない…」と心配になるかもしれませんが、比べすぎず、お子さんのペースを大切にしてあげてください。
ご家庭での安心できる関わりが、何よりの「ことばの栄養」になります。
そして、もし気になることが続くようなら、どうか一人で抱えずにご相談くださいね。
発達支援ゆずでは、保護者の方と一緒に、楽しく「ことばを育てる」方法を考えていきます。
インスタグラムでも投稿しました
以下の投稿では、今回ご紹介した内容を6枚のスライドにまとめて紹介しています。
おうちでの関わりのヒントに、ぜひご活用ください!
苦楽園ルームで受けられる発達検査と個別療育プログラムのご紹介
発達支援ゆず 苦楽園ルームでは、私西村千織が、お子さん一人ひとりに発達検査を行い、特性に合わせた個別療育プログラムを作成します(5月は限定3名様)。
作成されたプログラムに基づいて、担当スタッフが日々の支援を行い、必要に応じて担当スタッフ(保育士・言語聴覚士)へ助言・指導を行います。
「今の我が子にに必要なサポートが何かを知りたい」
「専門的な視点から、関わり方のヒントがほしい」
そんな保護者の方にとっても、安心してご相談いただけるサポートを提供しています。
詳細は以下のリンクよりご覧ください。