
はじめに|療育先を選ぶとき、感覚だけで決めていませんか?
こんにちは、ゆず代表のにしむらたけし(通称:ゆずのおっちゃん)です。
今日は少しだけ、脳の仕組みの話を交えながら、「子どもの療育先をどう選べばいいのか?」について一緒に考えてみたいと思います。
療育先を探しているとき、保護者の方はこんなふうに感じて選んでいませんか?
- 先生が優しそうだったから
- 子どもが楽しそうだったから
- 施設の雰囲気が明るくて安心できたから
こうした「感覚」で選ぶのはとても自然なことです。
しかし実は、脳科学の視点から見ると、感覚だけに頼った判断には落とし穴があるのです。
感覚で選びたくなるのはなぜ?|扁桃体の働きに注目
私たちの脳には、「扁桃体(へんとうたい)」という部分があります。
扁桃体は、恐怖、不安、喜び、安心といった感情を素早く処理するセンサーのような役割を担っています。
- この先生は優しそうだな
- この場所は明るくて好きだな
こう感じるとき、脳内では扁桃体が活発に働いています。
でも、扁桃体は「今この瞬間」にしか目を向けない
扁桃体はとても大切な機能ですが、短期的な感情の判断に特化しているため、
- ここで半年後、子どもがどんな力をつけるか
- 苦手な部分をどう支援してくれるか
というような、未来を見通した判断は苦手です。
つまり、「なんとなく安心できる」「感じがいい」だけで決めてしまうと、
子どもが本当に育つかどうかという一番大事なポイントを見落としてしまう危険があるのです。
冷静に選びたいなら?|前頭前野の力を活かそう
そこで大事になるのが、前頭葉(特に前頭前野)の働きです。
前頭前野は、
- 論理的に考える力
- 未来を見通す力
- 計画を立てる力
- 感情をコントロールする力
を持っている、いわば「冷静な判断の司令塔」です。
前頭前野が働くと、こんな風に考えられる
前頭前野がしっかり働くと、
- この施設は子どもの課題をどう分析しているか?
- 苦手なことへの具体的な支援方法はあるか?
- どんな成長を目指して、どんなステップを踏んでいくか?
といった、冷静で未来志向の視点を持って考えられるようになります。
これは、保護者の方が子どもにとって「本当に意味のある療育先」を選ぶうえで、欠かせない脳の力です。
感情だけに頼ると、こんなリスクが
もし扁桃体だけの感覚(何となくの感覚)に任せて療育を選んでしまうと、こんなことが起きるかもしれません。
- 優しい先生だったので選んだけど、発達支援の中身が弱かった
- 子どもが楽しそうに通っていたけれど、必要な苦手克服の支援はされていなかった
- 雰囲気は良かったけれど、半年後に振り返ると成長につながっていなかった
つまり、「今の安心感」だけで判断すると、未来の後悔につながるリスクがあるのです。
感情で療育先を選ぶと失敗するもう一つの視点(感情ヒューリスティックに惑わされるな)
心理学の世界では、「感情ヒューリスティック」という言葉があります。
これは、人が物事を判断するとき、「好き・嫌い」という感情が、そのまま正しいかどうかの判断に直結してしまう現象のことです。
たとえば、
- 先生が優しそうだから支援もきっといいはず
- 施設がきれいで洗練されているから、ここなら安心できるだろう
こういった印象だけで、「ここなら大丈夫」と思い込んでしまうわけです。
そして実際に、
「洗練されたきれいな事業所を選んだけれど、通わせてみたらなんだかしっくりこなかった」
という経験をされる方も少なくありません。
これはまさに、感情ヒューリスティックによる影響なのです。
だからこそ、見た目のきれいさや雰囲気だけでなく、「支援の中身」「子どもの成長へのアプローチ」までしっかり確認する視点が大切なのです。
この視点もぜひ忘れないでください。
療育選びで大切なこと|感覚+冷静なチェック!
じゃあ、どうすれば失敗しない療育選びができるのでしょうか?
答えはシンプルです。
感覚も大切にしながら、前頭前野を働かせて冷静な視点も持つこと。
- この療育先は、子どもの発達課題にどう向き合っているか?
- 苦手なところに対して、どんなふうにアプローチしているか?
- 楽しさだけでなく、「育ち」をどう支えていくのか?
こんなふうに、冷静に「中身」を見て、未来の成長をイメージする時間を持つことが大切です。
「心は暖かく、頭はクールに」──ゆずのおっちゃんが大切にしていること
私、ゆずのおっちゃんが、療育事業所「ゆず」を運営するときに、
何より大切にしている考え方があります。
それは、「心は暖かく、頭はクールに」ということです。
療育において「熱い想い」を持つことは、欠かせません。
この想いがなければ、一緒に働く仲間(スタッフ)たちも、本気で子どもたちと向き合ってくれません。
しかし同時に、
冷静な判断(経営判断)がなければ、スタッフが安心して働ける環境を守ることもできません。
事業を継続し、雇用を守り、子どもたちへの支援を続けていくためには、感情だけでなく、理性も必ず必要なのです。
このバランスを大切にすることは、療育を選ぶ保護者さんにも共通していると思っています。
おわりに|愛情と冷静さ、両方を持った選択を
子どもを思う気持ちに、間違いなんてありません。
その大切な感情を抱えながら、
冷静に、未来を見据えて選ぶ。
扁桃体(感情)と前頭前野(理性)、
どちらも大切に使いながら、
子どもの可能性を最大限に引き出してくれる療育先を、一緒に見つけていきましょう。
焦らず、あきらめずに。
「心は暖かく、頭はクールに」。
そんな選択を、あなたにも。
ゆずからのご案内|扁桃体と前頭前野、両方を働かせて見学にお越しください
もし、この記事を読んでゆずにご関心をお持ちいただけたなら、ぜひ一度、私たちの療育を扁桃体と前頭前野をフル稼働させて、じっくり見学してください。
私たちゆずでは、
- 契約を急がせるようなことはしません。
- 雰囲気だけで「なんとなく契約してしまう」ような誘導も、一切行いません。
- 45分かけて、保護者の方の想いと願いをしっかり聞き取り、どうすればいいかを一緒に考えます。
空気感(雰囲気)も、医学的根拠(中身)も、どちらも大切にしているからこそ、私たちは自分たちの療育に自信を持っています。
お子さんの未来にとって、本当に必要な場所かどうか。
感情も理性もバランスよく使いながら、ゆずをじっくりとご覧ください。
お待ちしています。