
こんちゃ、こんちゃ、こんちゃでございます!ゆずのおっちゃんでございます!
前回の記事でも「お釈迦ポン!」の名言を紹介させていただきました、人気YouTuber失敗小僧さんのあいさつが、この「こんちゃでございます」です笑。
実は、この失敗小僧さん、イロモノ的でありながら語っていることは、すごく専門的で深い。
これはゆずのおっちゃんが目指すところと同じなので、非常にシンパシーを感じているのです(一方的に)。
加えて、失敗小僧さんは元公務員なのですが、ゆずのおっちゃんも兵庫県職員を経て、神戸市職員として21年間公務員をやっていましたので、もう他人とは思えないわけです。
・・・とのっけから、どうでもいいですよ的な話を展開してしまいましたが、ここから真面目に行きたいと思います。
今回は療育事業所の選び方というよりも、「信頼できる支援者(担当スタッフ)の見つけ方」をご紹介したいと思います。
低品質な支援者に担当してもらったら、お子さんの療育は失敗するだけでなく、人生まで悪影響を及ぼすことがあります。
その意味では、良い事業所を選ぶこと以上に、良い担当者を選ぶことは、お子さんの人生をより良くするためにも大切な事項となります。
本記事では、信頼できる支援者の特徴や、見学・面談時のチェックポイントを、保護者目線でわかりやすくお伝えします!
では、本題を始めたいと思います。
はじめに
療育事業所を探すとき、多くの保護者の方がまずチェックするのは、「自宅からのアクセス」や「施設の雰囲気」、「提供されているプログラムの内容」ではないでしょうか。
これらはもちろん重要な判断材料です。しかし、実際に通い始めてから「ここにしてよかった」と思えるかどうかは、それ以上に大切な“ある視点”によって左右されます。
それは──
「誰が、どんな姿勢で子どもに関わってくれるのか」
ということ。
子どもの特性を理解し、日々の関わりの中で発達を支えてくれるのが支援者の役割です。その人がどんな想いで、どんな価値観を持って子どもに向き合っているか。それが、療育の質を決める一番の要素です。
そしてもう一つ見落とされがちなのが、保護者との関係性。
「この人となら、我が子を任せられる」「安心して相談できる」。
そう思える支援者がいるかどうかで、療育の満足度や継続のしやすさも大きく変わります。
信頼できる支援者とは?
私たちが考える「信頼できる支援者」の定義はとてもシンプルです。
専門的知見を持ちながらも、謙虚で共感的である人。
療育の専門家としての知識や経験はもちろん必要です。しかしそれだけでなく、保護者の気持ちをくみ取り、子どもの個性を尊重し、常に「その子にとっての最善」を一緒に模索してくれる姿勢。そこに本当の信頼関係が生まれます。
実際、支援内容そのものよりも、「あの先生が見てくれているから大丈夫」と思える安心感のほうが、家庭にとっての支えになることも少なくありません。
良い支援者がいる療育事業所は、子どもにとっても保護者にとっても、「居心地のよい、安心できる場所」として、長く通い続けられる土台になります。
保護者としてチェックしたい3つの視点
療育事業所の見学や体験利用、初回面談の際には、ぜひ次の3つの視点から支援者の姿勢を見てみてください。
(1) 専門性はあるか
信頼できる支援者は、「活動をただやる」のではなく、「なぜそれをやるのか」をきちんと説明できます。
つまり、“目に見える行動”の背景にある発達課題や支援意図を理解しているかどうかが重要なのです。
たとえば、
- 「ジャンプの練習をする理由は、体幹の安定を高めるため」
- 「お絵かきは、視覚認知と手先の協調を育てるねらいがある」
というように、活動が「発達支援のどの部分にアプローチしているのか」をわかりやすく説明してくれる支援者は、しっかりと子どもを観察し、計画的に関わっている証です。
また、「〇〇障害だからこうする」といった型通りではなく、「その子らしさ」を踏まえて柔軟に考えられる力も専門性のひとつです。
(2) 謙虚さを感じるか
いくら専門家であっても、「正しいのは私たちです」という態度では、保護者との関係は築けません。
むしろ信頼される支援者は、子育ての“当事者”である保護者の意見を大切にしています。
- 「お母さんのお話を聞いて、こういう見方もあると気づきました」
- 「一緒に考えながら進めていけたらと思います」
そんな言葉を自然にかけてくれる支援者は、親子と同じ目線に立ち、チームとして支援を考えようとしてくれている証です。
「親なのに否定された」「こちらの気持ちは無視された」。そんな思いをしないかどうか、やりとりの中でよく感じ取ってみてください。
(3) 共感力があるか
「今日は、はじめて『イヤ』と言えたんです」「お母さんが帰るときに、手を振って見送っていましたよ」。このような子どもの小さな成長を見逃さず、共有してくれる支援者は、まさに「共に育ちを喜ぶ」パートナーです。
子育てのなかで、親はどうしても「できないこと」や「他の子との差」に目が行きがち。でも、良い支援者は、その子の「できた!」にしっかり光を当ててくれます。
共感力のある支援者は、喜びも不安も一緒に感じてくれる存在です。それは、保護者にとって「一人じゃない」と思える安心感につながります。
見学・面談でのおすすめの質問例
「いい事業所を見分けるのが難しい…」
そんなときは、具体的な質問をしてみるのが一番です。支援者の価値観や姿勢が見えてきます。
- 「この活動はどんなねらいがありますか?」
→ 支援の背景をしっかり持っているかを確認できます。 - 「もし不安や気になることがあったときは、どのように相談できますか?」
→ 相談しやすい仕組みや、支援者の“聴く姿勢”をチェック。 - 「子どもの成長については、どうやって保護者に伝えてくれますか?」
→ フィードバックの頻度・具体性・言葉のあたたかさが分かります。
「担当者を選べない」とき、どうすればいい?
多くの療育事業所では、初回の面談や体験が終わると、支援者(担当者)が事業所側で決定されます。保護者が直接「この先生にしてください」と言えることは、実はあまり多くありません。
では、もし「少し合わないかも」と感じた場合、どうすればよいのでしょうか?
まずは一度、気持ちを伝えてみる
違和感や不安を感じたとき、それをそっと伝えることは決してわがままではありません。むしろ、「安心して通いたい」という気持ちを伝えることは、ごく自然なことです。
- 「このような関わりが少し気になったのですが…」
- 「うちの子にはもう少しこういう接し方のほうが合うかもしれません」
など、伝え方をやわらかくすることで、支援者のほうも気づきを得られることがあります。
それでも変わらないなら、他を選ぶことも視野に
正直に言って、保護者の声を煙たがる事業所も、残念ながら存在します。
そうしたときに無理に我慢し続けるよりも、「ご縁がなかったんだな」と受け止めて、別の事業所を検討するのも立派な選択肢です。
信頼できる事業所とは、
保護者の声に真摯に耳を傾け、できる範囲で対応しようとしてくれる事業所。
意見を伝えただけで距離を置かれるような雰囲気なら、その事業所そのものとの相性が合っていないのかもしれません。
大切なのは、「自分たちが安心して通える場所かどうか」
どんなに有名で実績のある事業所でも、「子どもが楽しくない」「親が相談しづらい」と感じるなら、そこはベストな選択肢ではありません。
「この環境なら安心して通える」そんな感覚を大切にしてみてください。
まとめ
療育事業所を選ぶとき、「場所」や「内容」も大切ですが、それ以上に大切なのは、
「この人になら、うちの子を任せられるか?」
という直感です。
信頼できる支援者は、「専門性 × 謙虚さ × 共感力」のバランスを持ち、子どもと家族に寄り添いながら、確かな視点で成長を支えてくれます。
「子どものことを分かってくれる」
「自分の気持ちも受け止めてくれる」
そう感じられる場所なら、療育はきっと安心して続けていけるはずです。
お子さんだけに対してだけでなく、保護者の方にも伴走してくれる支援者に出会うこと。
それが、あなたとお子さんの一歩を支える「本当の療育のはじまり」かもしれません。