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発達の専門家が解説!子どものお絵かきが上達しない理由とその解決策

こんにちは。ゆずのおっちゃんです。ゆずの代表をしておりますが、本職はYouTuberです笑。うそ。理学療法士です。

さて、先日、ゆずのスタッフからお絵描きがなかなか上手くいかないお子さんについて「体のボディイメージが関係していると思われますが、他にどのような原因が考えられますか?」という内容の質問をもらい、お答えしました。

その問に対してお答え文を書いていた時に「あ!このお悩みについては、きっと多くの方が悩まれているはずなので、ゆずのブログでもご紹介しよう」と思ったので、皆様にもシェアします。

さて、お絵かきが苦手な背景には、視覚認知や運動機能など、さまざまな要因が関係していることがあります。以下に、お絵かきがうまくできない理由を発達の視点から解説し、サポートのヒントを紹介します。

1. 視空間認知の弱さ

絵を描くときには、形の大きさや配置を把握し、バランスよく並べる力が必要です。この力が弱いと、全体のバランスが崩れたり、思ったように配置できなかったりすることがあります。

チェックポイント:模写が難しく、見たままを正しく描くのが苦手だったり、形の大きさや位置関係を適切に取ることができなかったりします。また、迷路やパズルなど、空間を把握する遊びに苦手意識を持っている場合もあります。

サポートのヒント:迷路遊びやパズルを取り入れて空間認知を鍛えることが効果的です。また、図形のマッチングゲームを通じて形を正しく認識する力を育み、線をなぞる練習をすることで描く力をサポートできます。

2. ボディイメージの弱さ

自分の体の位置や動きを正しく把握することは、スムーズに手を動かすために大切です。ボディイメージが弱いと、思った通りに手を動かすことが難しくなり、絵を描く際にも影響が出ます。

チェックポイント:体の部位を聞かれてもすぐに答えられなかったり、鏡を見ながらの動きが苦手だったりする場合があります。また、体のバランスを取ることが難しい場合も、ボディイメージの弱さが関係している可能性があります。

サポートのヒント:鏡を使って体の動きを確認する遊びを取り入れたり、手や足を使ったリズム遊びを行うことで体の動きを意識する力を育てることができます。また、「ここはどこ?」と体の部位を言い当てるゲームも有効です。

3. 手指の巧緻性の課題

絵を描くには、ペンやクレヨンをしっかり握り、思った通りに動かすことが求められます。指先の器用さや手の動かし方のコントロールが難しいと、細かい線を描いたり、意図した形を作ることができません。

チェックポイント:塗り絵ではみ出しがちだったり、直線や曲線を思い通りに描けなかったりする場合があります。また、ハサミや折り紙など、手先を使う細かい作業を苦手とすることが多いです。

サポートのヒント:おはじき遊びやビーズ通しで指先の力を養うことが有効です。さらに、粘土やマグネット遊びを取り入れて指先を使う練習をし、クレヨンや太めのペンを使用することで描く際の安定感を高めることができます。

4. 目と手の協調の課題

目で見た情報を手の動きに正しく反映させる力が弱いと、思い通りの線を引いたり、形を描くことが難しくなります。

チェックポイント:模写をしようとしても線がずれてしまったり、筆圧が一定せず濃すぎたり薄すぎたりすることがあります。また、直線を描こうとしても波打ってしまう場合も見られます。

サポートのヒント:指でなぞる線引き遊びを取り入れたり、手本を見ながら一緒に描く練習をするのが効果的です。また、ボール遊びを通じて目と手の協調を養うことも、スムーズな手の動きを促す助けになります。

「絵を練習させても上達しない」と感じる場合、お子さんのどこにつまずきがあるのかを見極めることが大切です。ただ練習させるだけではなく、苦手な部分に寄り添ったサポートを心がけましょう。

繰り返し練習させても根本的な解決にならないですから、要注意ですよ。

【参考】チェックポイント・サポートのヒント一覧

課題チェックポイントサポートのヒント
視空間認知の弱さ模写が難しい、形の大きさや位置関係を取るのが苦手、迷路やパズルが苦手迷路遊びやパズル、図形のマッチングゲーム、線をなぞる練習
ボディイメージの弱さ体の部位がわからない、鏡を見ながらの動きが苦手、バランスを取るのが難しい鏡を使った遊び、リズム遊び、体の部位を言い当てるゲーム
手指の巧緻性の課題塗り絵ではみ出す、直線や曲線がうまく描けない、手先を使う作業が苦手おはじき遊び、ビーズ通し、粘土遊び、太めのペンを使う
目と手の協調の課題模写の線がずれる、筆圧が一定しない、直線を描くと波打つ指でなぞる線引き遊び、手本を見ながら描く、ボール遊び
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