
こんにちは。発達支援ゆず代表の西村です。
この度、発達支援ゆずではスタッフの追加募集を行うことになりました。
詳細はゆず採用専用サイトをご覧いただければと思いますが、この記事では療育支援の現場で働いている方に、私たちがどのような療育を目指しているのか、またゆずのスタッフはどのようなことをしているのか、などについてご紹介します。
ゆずでの仕事は、他と比べて大変な部分もありますが、同時に他にはない良さもあります。
ゆずへの就職を考えている方のご参考になればと思います。
また、保護者の方にも、ぜひ以下の文をお読みいただき、日々スタッフがお子さんの療育に向き合うに当たって取り組んでいること、努力していることを知っていただければと思います。
ゆずが「信用」を大切にしている理由(信用=信頼×共感)
ゆずでは、利用者の方からの「信用」を何より大切にしています。
信用は一朝一夕には作ることができず、反対に信用がなくなるときは一瞬です。
だからこそ、口先だけ美しいことを言っているだけでは不十分で、中身もブラッシュアップさせていかなければ、信用は得られないと思っています。
さて、その「信用」についてですが、私が尊敬する、教育改革実践家で「教育界のさだまさし」こと、藤原和博さん(リクルートフェローから中学・高校の校長となった方)は、著書「ビミョーな未来」をどう生きるか (ちくまプリマー新書)の中で、「信用は、信頼と共感の掛け算」と仰っています。
ちなみに、信用と信頼の違いについては、下記のようになります。
◆信頼:今後も含め期待すること
◆信用:これまでに実践してきたことに対する評価
療育事業所における信頼とは、「ここを信じて通ってみよう」と思ってもらえること、また「この先生の言う通りに行動してみよう」と思ってもらえることなどを指します。
信頼は信用に比べ、得やすいです。
例えば、「5分間じっと椅子に座るようにさせます!」「集団活動に参加できようにします!」という謳い文句は、集団活動に馴染めないというお悩みがある保護者にとって、「信頼したい」と思うことにつながるでしょう。
ですが、ゆずでは、そのような「◯◯になるようにします!」という言葉は一度も使ったことがありません。
なぜなら、子どもの発達は未知数ですし、その子が「なぜ集団生活に馴染めないのか」の理由を評価していないのに、「どんな子でもできるようにさせます」ということは言えないからです。
いくら聞こえのいいことを言っていても、それが達成出来なければ信用してもらえません。
換言すると「言っていることと、していることが合致して、初めて信用される」ということです。
また、共感とは、感情として納得できること、感覚的に同じだと感じ取ることです。
療育事業所における共感とは、「この事業所なら、私の悩みに寄り添ってもらえる」「この先生の言うことは、頭にスッと入ってくる」と感じてもらえることを指します。
この部分も意外と大事なことで、いわゆる直感のようなものです。
最終的に信用するかどうかは、心が決めます。
いくら理論が正しくても、心が納得しないと、信用には至りません。
その意味においては、保護者の方に共感していただくことも信用を得るためには大切な要素になります。
このように療育事業所において利用者の方に安心して利用していただくためには、信用を積み重ねることが大切であるということがお分かりいただけると思います。
信用を得るためにするべきことは、スタッフへの理念浸透はもとより、信用を得るための様々な手法についての対人スキル、説明スキル、雑談スキルなどを学んでいただくことが大切だと考えています。
そのため、ゆずでは入職後も、ホスピタリティについて、雑談力について、営業マンの持つスキルから学べることなどについて、都度研修を実施しています。
もちろん社会人としての必要最低限のスキル(挨拶、時間期限厳守、お互い様の気持ち、その他)は、持っていて当たり前であることは、言うまでもありません。
質の高い療育提供するために、まずはスタッフが楽しむこと
これからの療育業界は、質の高さと情報発信力が重要になってきます。
質の高い療育を実践するために、大切なことは何だと思いますか?
知識?技術?
もちろんそれも大事ですが、それよりもまずはスタッフが楽しむことが大事です。
楽しいから、学ぶ意欲が湧きます。
楽しいから、ご利用者に丁寧な対応ができます。
楽しいから、それを発信しようと思えます。
すべての基本は、スタッフが仕事を楽しむことです。
私は、スタッフが楽しく、安心して働ける環境を提供することが、ひいてはゆずを利用されているお子さんや保護者の方に対して、安心感と質を提供することにつながると考えています。
ちなみに楽しむというのは、ふざけているというのとは違います。
安心して仕事ができる環境があること。仲間として助け合いの気持ちを持ったスタッフで構成されていること。自分の取り組んだことがきちんと評価されること。
これらが揃って、「楽しく働く」ということが実践できると思っています。
それが療育の質を上げることにつながり、お子さんや保護者の方に還元されていくと信じています。
ゆずが仕事を楽しむためのコンテンツとして提供していることの一例
では、ゆずスタッフが楽しく働ける「ゆずらしさ」の例を以下にいくつかご紹介します。
1.だいじ会
代表をイジメる会の略。「児発管会議」というのが、正式名称です。
一応言っておくと、代表を叩いてばっかりではありません(笑)。
ちゃんと、真面目に会議もしています。
2.Birthdayに貰えるDay
誕生月に予算内で欲しい物が会社からプレゼントされます。おもしろ福利厚生のひとつです。
3.インスタBAZOO(現在はブログBAZOOに変更)
投稿を担当した記事が一定数のイイね、またはビューを超えると金一封が授与されます。

4.完全週休2日制・シフトなし・残業なし
楽しく働くためには、ON-OFFの切り替えが重要だと考えています。
多くの事業所さんでは、土曜や祝日も開所し、シフト勤務の体制を取っていると思いますが、ゆずではいわゆるカレンダー通りのお休みです(土日祝はお休みです)。また、夏季休暇3日、年末年始休暇など、休日体制は公務員と同じです(事業所の収益を考えれば土日祝も開所している方がいいですが、あえてスタッフの働きやすさを大切にしました)。
また、残業をしなくても業務が回る仕組みを取り入れていますので、スタッフは基本的に就業時間が終わるとすぐに帰宅します(残業する際は、残業申請書を提出すればできます)。
こういった働き方は、勤務時間(ON)とプライベート時間(OFF)の切り替えが行いやすくなるため、楽しく働くことにつながるだけでなく、スタッフの健康増進にもプラス効果があります。
勉強会の一例
楽しいということは大事ですが、もちろんそれだけでは仕事は成り立ちません。
根拠ある療育を行っていくには、正しい知識が必要です。
ゆずでは、経験値だけに頼った療育実践ではなく、医学的基礎知識に基づいた療育を行っています。
そのためにスタッフは、日々勉強会を通して学びを深めています。
以下に一例を挙げます。いずれも一月に一度ずつのペースで実施しています。
1.セラピスト会
ゆず各ルームのセラピスト(言語聴覚士・作業療法士・理学療法士・公認心理師)が集まって勉強会を実施しています。テーマは持ち回りで、ケース検討、セラピストとしての働き方など幅広く学んでいます。
2.ケース検討会
全ルームスタッフによるケース検討会を実施しています。自分の評価が正しく行えているのか、実施しているプログラムに妥当性はあるのか、といったことについて、他ルームのスタッフからも意見をもらい、日々の療育実践に役立てています。
3.NC会
ゆずで実践しているNCプログラムについて学ぶ会です。
NCプログラムとは、お子さんの発達段階を6項目に分類し、それぞれの項目が何歳の発達段階にあるのかを評価し、また得意を引き伸ばし、苦手をクリアするための具体的なプログラムを実施していくというものです。
NCプログラムの評価項目は、多岐にわたりますが、これら一つひとつの内容(評価手法や評価結果の読み取り)について、スタッフ全員で意見交換を行うなかで、評価スキルを高める取り組みを行っています。
4.知識の泉(医学的基礎の学習会)
言葉・心・体の発達に関する医学的基礎知識をより深く学ぶために、自主参加型の勉強会を実施しています。
講師は言語聴覚士むぎちょこ(言葉の発達)、苦楽園ルーム児発管/公認心理師小林尚子(心の発達)、理学療法士西村猛(体の発達)が務めます。

他にも、「保護者支援がうまくなる研修」「雑談スキルが上がる研修」「デイリーノートによる個人バックアップ」など、都度実施する研修が盛りだくさんです。
経験値だけに頼る療育ではなく、医学的根拠に基づいた療育を実践するために、このような勉強会などを実施しています。
スタッフがこれだけ学ぶ(学べる)事業所もそうそうないと自負しています。
ただし「自ら学ぶ」姿勢は、必要です。
頑張った人・結果を出した人が報われる職場作りを行っています
ゆずでは年度初めに、全スタッフが「目標管理シート」というものを作成します。


一年の目標や具体的な動き方を各スタッフが記入し、その後上長と面談します。
そして半年ごとに上長と振り返り、年度末に一年を通して振り返りの面談を行っています。
それらを通して人事課による人事評価を行い、評価が高かった方には、昇給および賞与査定における高評価、決算賞与での高評価、などとして還元されます。
「努力した」「頑張った」といった情意評価だけでなく、保護者からの信頼獲得、利用率向上への貢献など、結果をきちんと出せたかどうか、といったことも評価指標となっています。
もちろん、人事評価結果については、都度上長から伝達します。
これまでの仕事に対する取り組みを評価するとともに、次期(次年度)の目標設定を、上長と一緒に行います。
単に評価結果を伝達するだけでなく「今よりももっと高みを目指すためには、どのような取り組みをしていくのが良いか」などについて、上長と一緒に考え、ネクストアクションにつなげることを目的に懇談を行っています。
実は、ゆずがこういった仕組みを取り入れているのは、私が公務員時代に感じた違和感が原体験になっています。
公務員では、能力や努力に関係なく、単に勤務年数が長いと給与が高くなります。一所懸命結果を出している職員でも給与は同じです。
熱意を持って入職した若手公務員も、やがて努力しても成果を認めてもらえない・手を抜いて仕事をしている人でも勤務年数が多いだけで給与が高い、ということに気付いた時点で、やる気を無くしていく人が多かったです。
私はその仕組みだと、能力のある人が育たないと感じていました。
だから単なる年控序列ではなく、若い方でも理念に基づき、結果を出した人は高く評価される仕組みを作りました。
もちろん結果を出すことばかりに意識が向いてしまうことで、スタッフ同士が足の引っ張り合いや、仲違いをするようなことになれば本末転倒ですので、そうならないよう情意評価の部分を踏まえ、人事評価を行っています。
お局様を作らせない、を徹底しています
療育事業所に限らず、多くの職場にいる「お局様」。
もちろん男性でも、お局様はいます。
ゆずでは、「お局様を作らせない」を徹底しています。
その理由は、お局様を放置するとやがて組織が崩壊するからです。
お局様は、自分を正当化し、周りを家来のように扱い、反発するスタッフを攻撃することで、自分の地位を守ろうとします。
これは、職場の中で「自分の王国を作る」という行為です。
一旦王国が出来上がると、今度はエリア拡大を図り、職場そのものを自分の王国にしようと目論むようになります。
職場全体が王国になると、お局様は職場全体の国王になりますので、怖いものなしになります。
スタッフに対してだけでなく、利用者に対しても、はたまたオーナーに対しても、怖いものなしになります。
「あの保護者は理解が足りていない」「あのスタッフは生意気だ」とそんな暴言を吐いても、すでに悪政を敷いている国王ですから、誰も反発できません。
子どもに対しても、「怒鳴る」「叱りつける」「小突く」といった事例も聞きます。
実際の療育現場で、こんなことが普通に行われているのです。
こうなるとどんな問題が起こってくるか。
それは、「優秀な人から辞めていく職場」になります。
そして、国王に媚を売ったり、ご機嫌伺いをするスタッフばかりが残ってしまいます。
こういった流れをたどり、やがて組織が崩壊します。
だからお局様は、第一形態の段階で、それ以上進化しないよう厳しく対処しておくことが、職場を守る意味でも重要です。
お局様は第一〜第三形態まであります。下記の動画で解説していますので良かったらご覧ください。
ゆずでは、もしお局様予備軍がいた場合、第一形態の段階で予防的措置を取り、第二形態へ進まないように手を打ちます。
手を打つというのは、毅然とした態度でその方に向き合い、決して媚びずに修正するべきことについてきちんと伝えて理解を促す、という方法を取っています。
お局様が生まれない土壌は、「お局様を絶対に作らせない」という代表者(オーナー)の強い想いが必要だと感じています(スタッフの責任ではないです)。
もちろん私は、ゆずがお局様の巣窟になるくらいなら、すぐに事業所を閉鎖する覚悟で日々運営しています。
だからゆずには、お局様はいません。
「スタッフはお互い様の気持ちでフォローし合う関係です」と胸を張って言えます。
これからも、絶対にお局様は作らせません。
それは、組織を守り、スタッフを守り、ひいてはお子さんと保護者の方を守ることにつながると思っているからです。
まとめに代えて
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
まとめに代えて、最後にゆずへの就職を検討されている方に、ゆずの良さと一般的な療育事業所よりも厳しい部分について、包み隠さずご紹介します。
もし、自分に合った職場だな、と感じたら、まずは事前オンライン説明会にご応募ください。
正式エントリーは、説明会の後で大丈夫なので、エントリーの可否について、じっくりお考えください。
ゆずの良さですと、自信を持って言えるところ
・どこよりも学べる環境を提供しています。
・お局様のいない職場作りを徹底しています。
・努力と結果が認められる職場です。
・スタッフは「お互い様」の気持ちで相互に助け合うような職場環境です。
・土日祝休み、シフトなし、残業なしを徹底することで働きやすさを大切にしています。
一般的な事業所よりも厳しいところ
・受け身の方は置いていかれます(自分から学ぶという姿勢が大切です)。
・利用者またはスタッフに対して批判的な方は、指導を徹底します。
・繰り返しの指導を行っても改善されない場合は、メインの仕事から外れていただくことがあります。
・仕事の期限を守る、丁寧な言葉づかいをする、感情で仕事をしない、など社会人としてのルールやマナーに対して徹底しています。
・独善的に仕事をする人には、徹底した指導を行います。繰り返し指導しても改善されない場合は評価が下がります。
最新の募集情報は?
募集職種は、状況に応じて都度変わります。
最新の募集情報は、下記リンクでご覧いただけます。
なお、現在の募集職種は「保育士」「理学療法士」「言語聴覚士」です。来年度4月以降は、上記の職種に加え、児発管を募集しています。
こんな私たちの想いに賛同してくださる方は、ぜひチームゆずの仲間になっていただければと思います。
あなたとお話できることを、楽しみにしています。
弊社では、療育事業所オーナー様およびスタッフ様向けのコンサルティング事業を行っています。これまでに18事業所様をサポートさせていただいており「より深い支援が行えるようになった」「スタッフのモチベーションが高まった」といったお声をお寄せいただいています。詳細は下記リンクをご覧ください。